宝塚に恋して

美しいものを見ることには価値がある。

星組「VIOLETPIA」感想

 

先日、星組・礼真琴さん主演「RRR」「VIOLETPIA」を観劇しました!

今回はショーの感想です💙

 

スカステで放送されたフィナーレ映像は拝見して、幻想的で素敵だったのですっごく楽しみにしていました🫶

 

 

 

全体的な感想

思ってたより微妙。

後半は良かったけど…。

こちらが演出の意図を汲み取って、意味を考えて見なきゃいけない場面が多くて、私には難しかったです😂

「劇場の光と闇」というテーマは好みだし、何となく雰囲気は伝わったけど…という具合でした。

あと萌えがちょっと足りない気がします。

 

 

場面ごとの感想

第1場

まずはプロローグから。

お衣装が幻想的で儚い感じがして好き!

主題歌も好みでした。

 

第2場

バックステージを舞台とした、ありちゃん中心の場面。

 

うーん。

なんとなく登場人物たちのやってることは伝わったけど…。

 

B席だったのでずっとオペラグラスを覗いていないとキャストの表情が分からず、感情もストーリーも分からない状態なのが若干負担でした🥲

映像だと分かりやすくてまた印象が違うのかも。

 

第3場

まこちゃん、なこちゃん、極美さんが中心のサーカス小屋の場面。

 

これもよく分からなかった…!!笑

 

何となく不気味な雰囲気は伝わりましたけど…😂

でもサーカス団が街を去っていくところは好きでした。

 

第4場

中詰めの場面。

これも全然分からない!!!😂笑

 

第6〜7場

キャバレーの場面。

パンツ姿のカッコいいなこちゃんや、ドレス姿の女役ありちゃんが新鮮。

トップスターの衣装が最も粗末で地味で逆に目立つという珍しい場面でした。

 

この場面も意味はよく分からなかったんだけど、大人数によるダンスが狂気的で凄かった!

分からないことだらけの今回で、まこちゃんによるソロダンスだけは唯一感情が伝わってきて、胸打たれるものがあったので、やっぱりさすがだなぁと思いました。

あと影法師として、これまでの場面の衣装をそれぞれ着たメンバーが出てきたのも面白かったです。

 

第10場

フィナーレの大階段。

男役全員がサングラスで登場という斬新な場面。

最初は大階段でサングラスなんて安全性は大丈夫?!と心配でしたが、すぐに外してくれたので良かったです。

ここも振付が良かった。

この場面に関しては2階席の方が映えそうでしたね。

あと男役も娘役も衣装がカッコいい!

 

第11場

デュエットダンス。

トップスターが舞台袖から、トップ娘役が大階段の上から登場するパターン。

この構図だとトップ娘役の女神感が半端なくて、結構好きなんですよね〜!

なこちゃんはお顔立ちがキュートなので、大人っぽいドレスと髪型も相まってそのギャップにキュンとしました🫶

 

第12場

パレード。

最初エトワールが登場するとき、舞台上に影がのびているのが悪夢のようで幻想的なのが素敵だった!

(いつもそうだったらごめんなさい🙏笑)

 

特に何も思わなかった

世界観は本当に良くて、美しいのは間違いない。

でもなんとなく物足りないのは、感情が特に動かなかったから。

 

音楽やダンスで感情を表現する場面が多く、しかもそれがあまり伝わらないので、共感も憧れも苦しみもなかったです。

置いてけぼり感っていうのかな。

 

 

岡田先生の作品はこの世界の全ての愛が伝わってくるし、大介先生のは生徒への愛と熱がある。

野口先生の作品があんなに人気なのも、先生自身の宝塚愛が痛いほど伝わってくるからだと思います。単純に世界観が可愛いのもありますが。

 

栗田先生の「万華鏡百景色」は、トップコンビの愛が全編を通して描かれていて、切なくなりながらもその愛に胸打たれました。

(芝居の月組であったことも大きいとは思います)

 

 

この作品で取り上げられている感情があるとすれば、それはおそらく「劇場への愛」。

そして「苦しく辛く、でも愛おしい。好きなのを止められない矛盾。劇場には人間をそうさせる魔物が住んでいる」だと私は解釈しています。

でも観劇した身としては、光より闇の方がピックアップされていて、あまりその苦悩や葛藤が感じられませんでした。

やっぱり光が強いほど闇は深くなるので笑

闇だけだとフーンってなる。😂

 

女性演出家にもっとチャンスを

ここまで酷評しておいてなんですが、

この作品が「それほど良くなかったから失敗判定!今後はナシ!」という流れは絶対にやめてね!

と劇団には言いたいです😂笑

 

(私にはハマらなかっただけで世間や劇団的には「大成功」判定かもしれないし、それならそれで良いんですけど…笑)

 

そう思うのは、ウエクミ先生による「BADDY」が初の女性演出家によるショーだと知ったからです。

「これがコケたら今後女性のショー演出家は出ない」ともおっしゃっていたそうで…。

 

えっ

BADDYって2018年だよね??!!

 

遅くない???

 

と、かなりの衝撃でした🫢

 

じゃあ今回は栗田先生、指田先生と続いたから、「BADDYは成功だったんだ!」と喜ぶのはお門違いでしょう。

男性演出家なら失敗してもチャンスが与えられ、女性なら成功しないとチャンスが回ってこないというのは明らかな男女差別です。

今の演出家の先生たちの作品が全て成功なわけがなく、失敗したら即退場ならば宝塚に座付き演出家は残っていないはずですから。

 

もう2024年なので、その点は変わっていると良いのですが…。男性しかプロデューサーになれないという噂を聞く限り、だいぶ怪しいんじゃないかなと。

レビュー作家が不足しているから新人にお鉢が回ってきただけな可能性は十分あると思います。

(それくらい信用してません笑)

 

あと、男女で一概に分けることは出来ませんけど、私の経験上では男女で「これは気持ち悪い」の判定ラインがかなり違うんですよね。

そういう理由もあって、私は女性演出家をもっと増やしてほしいし、もっとチャンスを与えてほしいです。

 

おわりに

指田先生の創り出す世界観は本当に好きです!

今後もショーお芝居のどちらも楽しみにしています❣️