宝塚に恋して

美しいものを見ることには価値がある。

花組「GRAND MIRAGE!」感想

 

先日、花組・柚香光さん主演「GRAND MIRAGE!」を観劇しました!

 

初日映像がすごく良かったのでめちゃくちゃ楽しみにしてました〜☺️💓

(※こちらは観劇後に書いたものの事件があってからずっと放置していた文章になります。投稿するかも悩みましたが、私が当時観劇して楽しかったことやこの作品やタカラジェンヌが好きなことに変わりはありません。宝塚歌劇が改革を進めながら今後も続いてほしいという思いも込めて、感想を投稿いたします)

 

 

全体的な感想

最高!!!!!

めっちゃ好き!!!!!

音楽もお衣装もまさに夢の世界。この繊細な美しい世界観は現場でしか味わえないと思います。

当日券がないことをこれほど悔やんだ日はありません。

 

花組のロマンチックレビューはガチの夢

私は花娘の「徹底的に男役を立てる」姿勢と、そこに誇りを持ってるところがめちゃくちゃ好きで…。

(今のトレンドには合わないですが、だからこそフィクションとして好きなのです)

岡田先生の作品は「男役をより魅力的に見せる額縁や花」という正統派な役割として娘役の出番をたくさん作ってくださるので、そこが花娘の持ち味とガッツリ合わさって、本当に夢の世界でした。

私はもし自分がタカラジェンヌだったら絶対に娘役になりたいし、娘役としてこんな作品の一部になれたら幸せだろうな…と思いました。

 

全ての星風まどかちゃんが可愛かった

全ての星風まどかちゃんが可愛かった〜〜!!!

全場面の衣装が可愛かったですよね??!!

特に好きなのはプロローグのドレス🥹🫶

 

おわりに

本当にめちゃくちゃ良かったです!!!

全てが可愛くて美しくて、まさに夢の世界でした。

このショーが好きすぎて、全ツの申込しちゃいましたもん。笑

(そしてなぜか当選したので行って参ります!)

素晴らしい作品をありがとう岡田先生、ありがとう花組!!!

 

 

 

 

それでも私は宝塚歌劇が好き

 

宝塚歌劇団の報告書を全文拝読しました。

会見は見ていません。

読んだ方には不快に思われる内容かもしれませんが、こういう意見もあるということで、何もしないよりは良いと思って書きます。

 

 

報告書を読んでまず思ったこと。

想定よりちゃんとしてる。

 

もっと簡潔なものを覚悟していましたが、亡くなった生徒さんの行動や組内での出来事が詳細に記載されており、私は好印象を持ちました。

 

詳細は後述しますが、彼女はやらなきゃいけないことが沢山あって、いっぱいいっぱいだったんだろうな、と胸が苦しくなりました。

そこまでしてやらなきゃいけないことってあるのかな?とひたすら辛かったです。

 

 

それから、ヒアリング拒否が4名いたとのことですが、これに関しては「後ろめたいことがあるからか」もしくは「精神的に疲弊しており話ができる状態ではないから」なのか判別がつきません。

どちらかに該当する場合は、その方々こそが今回の鍵を握っているように思えるので、そこは時間がかかってもヒアリングをお願いしたいですね。

 

また、ヒアリング対象には元劇団員が1名とのこと。

これは少なすぎると感じました。

報告書によれば週刊誌の報道があってから組内で話し合いがあったとのことですから、当時に在団していた全ての劇団員にヒアリングを行うべきだったと思います。

 

あまりに驚いたのは、亡くなった彼女が新公長の期として演出助手のような役割もしていたこと。

そういった裏方の仕事は本来キャストが担うものではないので、そこの人員不足は早急に解消してほしいですね。

 

 

正直パワハラでは?と思うところはありました。

(ただ私は体育会系の組織に所属していたことがないので、パワハラ判定はかなりユルいと思います)

 

まずはヘアアイロンについて。

ヘアアイロンによるやけどは珍しくないという劇団の主張は、まぁそうだろうなという感じ。

正直ヘアアイロンでやけどした話ってそれなりに聞く(おでこに火傷の痕が残ってる子は全然いるという話を美容師さんから聞いたことがあります)し、あの人数が毎日髪を巻いていれば日常だろうと私は思います。

 

ただ個人的にどうなの?と思ったのは、週刊誌が出たあとに設けられた話し合いの場。

彼女は事前に「話したくない」と言ったため、出席はしても発言はしない状況だったとのこと。

 

これは微妙では???

 

彼女が「話したくない」と言ったならば、その話し合いを実施する意味ってあったんだろうか?

もちろん加害者とされた生徒にとっては必要だったのだろうけれど、故人への集団リンチ的に捉えられても仕方ない状況だと思います。

 

それから本役へのお声掛けコミュニケーションの件も気になりました。

 

亡くなった彼女は、本役へのお声掛けコミュニケーションが遅れた件で、上級生からお叱りを受けたとのこと。

上級生からの問いに始めは嘘の報告をし、後から回答を変えたため、それについても叱責があったそう。

 

報告書では、彼女が嘘をついたからそれに対しての叱責は当然だというような記述が。

 

でもここで問題なのは、彼女がなぜ始めは嘘をついたかだと思うんですよね??

 

それって正直に話したら怒られるって思ったからでしょ??っていう…。

確かに嘘の報告をするのは怒られて当然だけれど、そもそも本人がそう考えるに至った背景を問題視すべきだと思います。

 

 

パワハラとは下の人間が気をつけるものではなく、上の人間が「パワハラと受け取られないように」努めるものだと私は考えています。

少なくとも私の周囲ではそうです。

もし人によって受け取り方が異なると言うのならば、パワハラだと誤解されない状況と言い方にするべきです。

 

報告書ではひたすら上級生側に悪意があったか等の検証がされており、その点からまず違うのかなと。

ここで大事なのって、亡くなった生徒さんがどう感じてたかじゃないですか??

 

慣れない仕事が沢山あって睡眠時間も短くて、そんな中でキツいことを言われたら、たとえそれが正論でも、もうしんどくてたまらないと思いますよ。

外に逃げるとか少し休むとか、たぶん考えられないと思います。閉鎖的な空間なら特に。

 

ただ上級生が悪意を持っていなかっただろうとは私も勝手ながら思います。

きっと良い作品を作るため、下級生の成長のためだと思って、厳しく接したのだと。

自分もそれを乗り越えた結果があるから、下級生も大丈夫だろうと。

 

あとはやっぱりあれだけ大人数で一つのことを事故なく成し遂げるってかなり大変ですから、そのうえで厳しい上下関係が必要なのかなとも思いました。

(先日に某バラエティに出演されていた元タカラジェンヌを見て、ルールを守らないし上級生の言うことも聞かない子を統率するには、確かに厳しさは必要なのかも…と)

(自分の納得いかないルールがあっても、そのルールが作られた背景を理解するまでは、それに従うべきだと私は思うので)

 

でも完全に想像ですけど、今の上級生と下級生では置かれてる状況が全然違うと思うんですよね…。

「愛ある指導」ってあくまで指導する側とされる側とで信頼関係があるから成立するわけで、ここ3年は食事にもいけない状況で、今の上級生が下級生時代に築いてきたレベルの関係を、今の下級生と築くって難しかったんじゃないかな?

 

一般企業と一緒にしちゃいけないかもしれないけど、職場で話すのと食事で話すのって全然違うと思うんです。

仕事ではこういう印象だったけど、話してみたら実はこんなことを思ってたんだ!知らなかった!

って私は結構なります笑

そのおかげで仕事でも円滑にコミュニケーションができたり、変に嫌な捉え方をせずにすんだり、ってあると思います。

 

だからパワハラだと思える箇所はあったけれど、上級生にもそんなつもりはなかっただろうと私は信じています。

 

 

私が宝塚歌劇団に求める対策としては、まず裏方の仕事を演者にさせないこと。

 

アクセサリー制作についても外注してもらうのが良いと思います。

(完全に素人意見で恐縮ですが)たとえば元タカラジェンヌに個別に有償で依頼できる制度をつくるとか…!

そうすれば現役のジェンヌは外の住人であるOGとの繋がりが出来てアクセサリー以外の相談だってしやすいし、OGのせっかくのアクセサリー制作技術だって無駄にならずにすみます。

 

それから、人間関係のトラブルが起きることを前提に、逃げ道をちゃんと用意してあげること。

報告書によると、相談窓口の存在を知らない生徒さんも多かったとのこと。

(あれだけ忙しかったら当然ですよね)

記載のとおり、外部の通報・通報窓口は絶対に設置すべきです。

それもLINEやメールでも相談できたり、匿名でも可能にするなど、アクセスしやすい環境を構築してほしいですね。

 

 

自ら死を選んだ生徒さんがいることが、私はすごく悲しいしすごく辛い。

彼女の置かれた状況を想像するだけで涙が出ました。

彼女がこの道を選ぶ前に劇団は何とかしてくれなかったのか、どうしてこうなるまで放置していたのか、とも正直思います。

 

 

実は会見のあった日に月組公演を観劇しており、楽しめるか不安でしたが幕が開いている間は忘れられ、普通に楽しめてしまいました。

自分でもビックリするくらい楽しかったし、また来ようと思いました。

そして、私が宝塚歌劇を好きなのをやめることは、おそらく出来ないのだろうとも思いました。

 

 

私は宝塚歌劇が好きです。

だからこそ、劇団には改革を強く求めます。

 

 

 

 

全てのタカラジェンヌの健康と幸せを願う

 

書くか悩みましたが、このままだと楽しかったことも書けなくなりそうなので、雑ですが書きます。

 

まず、亡くなった生徒さんのご冥福をお祈りします。

 

それから、一連の騒動について、報道の内容の全てが事実だとは私は思っていません。

しかし、一人の生徒が自ら命を絶ったのは事実です。

私はそれがすごく悲しい。

タカラジェンヌでなくとも、誰かがそこまでの状況に追い詰められたという事実が、そもそも悲しいことです。

 

私は劇団を清廉潔白な集団だとも、生徒は全員仲良しで和気藹々としてるとも、思っていません。

あれだけ人数がいて、あれだけ夢を売りにしていれば、隠蔽だって多少はあるでしょう。

大勢の人間が関わっているのだから、黒いことが全くないなんてあり得ません。

「夢を売ってくれるからトーク等も含めてフィクションとして楽しむ」のが当初からの私の楽しみ方です。

 

しかし、その皺寄せが誰かを追い詰めるなんてことは絶対にあってはいけません。

舞台は集団で作るものですから、その集団をまとめるために厳しい上下関係も場合によっては必要だと思います。

だからこそ、人間関係のトラブルは起こることを前提に、逃げ道をきちんと用意して、簡単にアクセスできる環境を整えることが必要だと私は考えます。

 

調査の結果がどうなるかは分かりませんが、今後の対策に力を注いでくれることを、劇団には強く要求します。

全てのタカラジェンヌが健やかに過ごせますように。

 

 

芹香さんトップお披露目初日おめでとう!

 

今日は芹香斗亜さんトップお披露目公演の初日でした!

芹香さんを好きになった日から、トップスターとして大羽根を背負うのを見るのを楽しみにしていました。

まだ写真だけですが、それだけで涙が出るくらい嬉しかったです。

監修グッズや作品のグッズを買うのもめちゃくちゃ楽しみです。

 

本当におめでとうございます!

 

 

花組「鴛鴦歌合戦」感想

 

先日、花組・柚香光さん主演「鴛鴦歌合戦」を観劇しました!

もしかしたら宝塚での柚香さん&まどかちゃんに会えるのはこれが最後かも…と思うと涙🥲退団公演のチケット取れる気がしない🥲

 

 

全体的な感想

楽しかった〜〜〜!!!

 

こんな娘役カワイイ演目が待ってたとは!!!!

 

和物、それも町人ものなので、小柳先生と言えどあまり期待してませんでしたが、明るくてハッピーで良かったです!

ただ残念だったのは、路線男役のカッコいいところが非常に少なかったこと!笑

 

とにかく娘役が可愛い

星風まどかちゃん、星空美咲ちゃん、美羽愛ちゃんの3人が全員可愛くて大満足!

 

まどかちゃん演じるお春ちゃんは、大人しくて清楚な予想でしたが、実際はかなり幼めで感情表現がオーバーで可愛い笑

このまどかちゃんは新鮮でした!

「ちぇ」が可愛すぎましたね🥺💓

 

空美咲ちゃん演じるおとみちゃんも、予想が外れてかなり我儘お嬢様で、ぶりっ子演技が凄い!笑

でも美咲ちゃんがそもそも可愛いので、それがまた清々しい😂

個人的には丁稚にお春ちゃんを騙すようお願いするときのあざとい一連の動作が好きでした♡

 

美羽愛ちゃん演じる藤尾ちゃん。こちらは出番が少なめなのが残念でしたが、それでも可愛いことは十分に伝わりました!💪

 

この3人がほんと〜〜に可愛いので、最後に「お友達になりましょう」と手を取り合う場面には、こちらも嬉しくなりました☺️

 

男役の見せ場が少ないのは残念

唯一残念だったのは男役の見せ場が少ないところ!

 

主人公の礼三郎は、女性3人の好感度がなぜな最初からMAXなのに、「まぁ礼三郎ならそうか…」と納得させられるところはさすが柚香さんでしたが、作中での見せ場は最後のお春を助ける場面くらい?

 

しかし2番手の丹波守や3番手の秀千代は、

はたしてカッコよかっただろうか……??

と疑問でした。

 

ゆるくて可愛いと言えば可愛いですし、普通に見る分には楽しかったですけど、ファンの方的には微妙な役どころじゃなかったのかな?と勝手ながら思いました。

 

おわりに

春ちゃんはめちゃくちゃ可愛かったです!!!!

 

 

月組「グレート・ギャツビー」感想

 

先日スカステで放送された、月組・月城かなとさん主演グレート・ギャツビーを見ました!

この作品はチケット取れなかったのです…🥲

 

 

全体的な感想

芝居の月組ってこういうことなんだな〜〜〜!!!

めちゃくちゃ良かった!!!!!

 

私一本物は途中で飽きが来るタイプですが、今回は物語に惹き込まれて一気に見ちゃいました。笑

原作を読んだだけでは分からなかった、この作品の良さ、美しさを感じ取ることができました。

特に海乃美月ちゃんのデイジーが素晴らしかったです!

そして作品をより美しく仕上げてくれた小池修一郎先生ありがとう!!!!

 

見る前のイメージ

チケットは取れなかったけど、それでも原作はその時期に読んだし、過去の上演作もスカステで放送されたのを以前見ました。

正直そんなに良さは分からなかったです🙂笑

デイジーを好きになれるかが鍵だと思うんですが、特に原作は全く感情移入も同情も出来ず、これが宝塚ヒロインとは辛いなぁ、とまで思ってました😂

原作では彼女は結局トムのところに戻ってギャツビーの葬式にも来ないので、ギャツビーのいいように利用された感が拭えなくて…。

 

しかし!

 

今回のはめちゃくちゃ良かったです!!!

かなり印象が変わりました!!!

 

海乃美月ちゃんのデイジーがすごく良かった

最初に登場したときのデイジーはふわふわしてて、良くも悪くも「お嬢様」という印象。

娘を抱き上げて「女の子は綺麗なお馬鹿さんがいい」と言う姿を見て、「それを貴方が言うの?」とまで思ってたんですよ🙂笑(ひどい)

 

それが回想シーンで印象がガラッと変わる。

 

5年前、ギャツビーと引き離されたデイジーが「馬鹿な女の子になってみせる」と力強く歌います。

もうそこで鳥肌!!!

 

デイジーがギャツビーに追いつけないことが確定して打ちひしがれてるのを見て、妹のジュディが「ブローチ、もらえないわね」と言ってたのも、賢い女の子デイジーと、そうでない女の子ジュディの対比がされててウッ…ってなっちゃいましたね…🥲

幸せな「馬鹿な女の子」が身近にいたことで、デイジーの苦悩はさらに深まったのでは?とまで考えてしまいます。

 

その後、ギャツビーと再会したデイジーが、徐々に感情を表に出して人間らしくなっていくところにもグッときました!

 

そうか、デイジーは「馬鹿な女の子」になっていただけなんだ!

と、そのときに気づくわけです。

 

そして最後のギャツビーのお葬式。

デイジーは無言でやってきて、お花をぽーんと投げてすぐに去ってしまう。

それでも、これが彼女の出来る最大限のギャツビーへの愛情表現なんだ…と涙が出ました。

 

実は私は海ちゃんの顔があまり好みではない(美人なのは分かる)ので、デイジーを受け入れられるかも、この作品を良く思えるかも微妙でしたが、海ちゃんデイジーが本当に素晴らしかったので、どちらも問題ありませんでした!

ヒロイン経験豊富で芝居の月組でずっと過ごしてきた娘役さんってやっぱりスゴいんだなぁと改めて思いました。

 

上流階級とそうでない人たちがよく見えた

マートルやウィルソン、コーラスガールのヴィッキーなど、上流階級でない人たちの演技がガチすぎて、彼らがトムたち上流階級の人たちに翻弄されてる感が増して辛かった…!

 

まず天紫珠李ちゃんのマートル。

「2人は間違った結婚の犠牲者」とトムを自分の王子様だと信じて疑わないマートルですが、彼女が死んでもトムは悲しがる素振りがない。

トムにとってマートルは、コーラスガールと同じく「楽しい遊び相手」の1人でしかなく、同じ人間として見ていないように思えます。

でもそれにマートルは全然気付いても疑ってもいないんですよね……🥲

本気でトムと愛し合ってると思ってて、夫に必死に嘘をつく姿や、引っ越しを知って取り乱す姿が、もう迫力が凄い。

 

それから光月るう組長演じるウィルソン氏。

めっちゃ怖かった〜〜〜!!!

大人しいっぽいけど、ちょっとキレたら何しでかすか分からない感じの雰囲気が、もう最初から出てた。

こういう人、いる。

そしたら案の定という感じで…🙂笑

でも彼もトムに振り回された犠牲者ですよね。

 

上流階級でない人たちがよく見えたことで、「上流階級と彼らに振り回される人々」という構図も、この作品の肝だったんだな〜と初めて気付きました。

映画「パラサイト」をちょっと思い出した。

 

おわりに

めちゃくちゃ良かった!!!!

ありがとう月組、ありがとう小池先生!

 

 

宙組「NEVER SAY GOODBYE」(新公)感想

 

先日スカステで放送された、宙組・風色日向さん主演・新公「NEVER SAY GOODBYE」を見ました!

本公演の記憶がだいぶ薄れてますが、キャストごとの感想を書きます。

 

 

全体的な感想

今回の1番の収穫は、今回のヒロインである春乃さくらちゃんの魅力が分かったこと!

お披露目がさらに楽しみになりました☺️💓

あとは何しろ1年以上前の新公なので、すでに退団された方々の活躍を見て、ちょっと悲しくなっちゃいましたね🥲

 

キャスト別感想

ジョルジュ役:風色日向さん

私が不勉強なために、風色さんをここまでガッツリ拝見したのは今回が初めてでした。

風色さんは「良くも悪くも宙組の男役」というイメージ。

スカステでのトークを拝見した限り、すごく真面目な人なんだな〜と思っていて、それが舞台上でも活かされていると感じました。

 

キャサリンから見たジョルジュの印象って

 

「女の写真ばっかり撮ってるふざけた人」

「話してみたら意外と真面目?」

「私より世の中のことを知ってる人」

 

といった具合に変化してると思うんです。

 

真風さんは若干チャラい雰囲気があるのでそこがよく伝わったんですけど、風色さんは真面目な雰囲気がゆえにそこのギャップがあまり分からなかったかなぁと個人的には思いました。

逆に風色さんジョルジュは誠実な印象が強く伝わったので、それはそれで素敵でした!

 

キャサリン役:春乃さくらちゃん

潤花ちゃんのキャサリン「若さゆえに物事の本質を理解してなかった」という印象でしたが、さくちゃんのキャサリンはどちらかというと「お嬢様育ちがゆえに」という印象でした。

また、本役さんと比べると感情表現が控えめで、潤花ちゃんは「情熱が抑えられない」のに対しさくちゃんは「内なる情熱が燃えている」ように感じました。

 

それから、ジョルジュに「本質を分かってない」発言をされて、そこで自身の弱さを認め、そこから成長していくところに、これも彼女の強さなんだな、と初めて気付きました。

 

また、市民たちに混じって銃を取ろうとしてジョルジュに止められるシーンには、彼女の純粋な心と、それゆえの危なかしさを感じました。

「この子は自分が守ってあげなきゃ…!」って思っちゃうよねジョルジュ!

こういう足を引っ張る系の行動は見る側にイライラされがちですけど、さくちゃんキャサリンには嫌味がないので全くそんなことにはなりませんでした笑

 

そして、最後の別れのシーン!

ジョルジュに託されたフィルムを大事そうにギュッと静かに腕に抱く姿がもう涙ですよ😭笑

 

なんて可愛らしいの!

 

もうそこにさぁジョルジュへの愛が詰まってるのよ!!!

 

(※ここから先はさくちゃんに関して思ったことです)

めちゃくちゃ正直に言うと、春乃さくらちゃんへの印象はこれまでデリシューでのエトワールがピークで、以降はそれほど印象に残らなかったんですよね…。

美人だしスタイルも良いし歌も上手いけど、どこか華やかさに欠けるというか…。

前任の潤花ちゃんが下手したら男役すらも負かしてしまうレベルの華やかさだったので、顔が似てるだけにちょっと可哀想だなと思っていました(ごめんなさい)。

 

でも今回のさくちゃんのヒロイン姿を見て、「上品で落ち着いていて、可愛らしさと儚さ、そして静の強さを持った女性」が彼女の魅力なんだな、と思いました。

昨今の「強いヒロイン」といえば、男性に混じって戦ったり、強い口調で相手を負かしたり、といった、いわば「動の強さ」がピックアップされがち。

エクスカリバーにおけるグィネヴィアなんかはまさにそうで、「女だって戦場で戦える!」と言って弓をひくけれど、そうはいっても作中での戦争って肉体が重要(身体能力に関係ない方法で戦うなら別ですけど)なわけで、適材適所があるでしょって正直思ってた。

実際グィネヴィアは結婚したら結局は「王妃」としてドレスを着せられ、夫の親友に言い寄られたら(モーガンの魔法があったとはいえ)そこに負けてしまう。

いやグィネヴィアを「強い女性」として描くならば、そこの精神的な面で勝たせるべきでは?

 

男性と同じことをしたり、男性に勝ったりすることだけが強さじゃない。

自分の弱さや辛い現実を受け入れたり、自分で前に進もうと努力することだって、「強さ」の一種だと、私は思うのです。

春乃さくらちゃんのキャサリンには、後者の強さを感じました。

 

このようなヒロイン像は宝塚ではあまりないかもしれないけれど、さくちゃんが新しいトップ娘役像を作ってくれるのではないか、と勝手ながら思います。

 

こんなこと言って全然外れたら恥ずかしいんですけど笑

 

ヴィセント役:鷹翔千空さん

当時こってぃがまだ新公に出てたことが驚きです笑

安定なので割愛。

 

アギラール役:亜音有星さん

亜音くんの悪役を見るのは初めてかも!

いつもキラキラで可愛いイメージだけど今回はどうかな?と思ったら、本役さんよりサイコパスみがあって怖い笑

ずんちゃんのアギラールには、まだ「祖国を守りたい気持ちが強すぎて…」感がまだあったけど、亜音くんのは腹の底が見えなくて何を考えているのか分からない感じが別の怖さを生み出してました。

やべ〜男を今後ぜひ演じてほしいです!

 

エレン役:愛未サラちゃん

サラちゃんはいつも観劇で見ていた時と印象がだいぶ違いました。

サラちゃんはすらっと背が高くて小顔で首が長くて、顔も可愛いしオーラも華やかなので、どうして新公ヒロインが彼女に回ってこないのか不思議でしたが、今回でその理由がちょっと分かった気がします。

峰里ちゃんのエレンは世間的に見ればキャサリンより上の存在(だからエレンの「ジョルジュがあの子を選ぶのが納得いかない!」感に説得力がある)でしたが、サラちゃんのエレンは最初からキャサリンに負けることが確定してるギャグ要員のように正直見えました。

その原因はおそらく彼女の台詞回しで、女優感を出そうとして大げさになっちゃったのかな…?🥲

ヒロイン芝居とはちょっと違うのかもと。

 

でもサラちゃんの台詞アリのお芝居をガッツリ見たのは今回が初めてだったので、違うお役ならまた印象が変わるのかもしれません。

 

それに上級生娘役が不足している今の宙組には、これだけゴージャスで圧の強い娘役が必要だと思います。

サラちゃんは成績も良いし!もっと沢山の場面で見たいなぁ。

 

その他おもったこと

朝木陽彩ちゃんも栞菜ひまりちゃんも、退団しちゃったんだなぁ…🥲

 

おわりに

春乃さくらちゃんの魅力が分かった回でした!!

宙組愛もより深まった💪

すでに退団された方や休演者もいるのが残念だけれど、パガドも楽しみ!☺️💓